日本中央アジア学会
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『中央アジア人間開発報告書』発表記念シンポジウム「人間開発と人間の安全保障のための地域協力」

1990年に国連開発計画(UNDP)が初めて『人間開発報告書』を世に送り出して以来15年の間に、「人間開発」の考え方は国際協力の世界で広く受け入れられるようになりました。また、1994年版の報告書では、初めて「人間の安全保障」の概念が広く世に紹介されましたが、日本政府はこれを21世紀の国際協調の理念として掲げ、1999年には、日本政府の拠出により、国連に「人間の安全保障基金」が設立されました。

この度UNDPヨーロッパ・CIS局は、同基金の支援を得て、「人間開発と人間の安全保障基金のための地域協力」を主題とする初めての『中央アジア人間開発報告書』を、東京を主会場として世界で同時発表することになりました。
  • 日時:2005年12月7日(水) 14:00-16:30 (受付 14:00より)
  • 場所:東京ウィメンズプラザホール
        東京都渋谷区神宮前5-53-67
        渋谷駅または表参道駅より徒歩約10分
  • 地図:http://www.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp
  • プログラム
    • 14:00 - 14:30 : 受付
    • 14:08 - 14:30 : ビデオ上映:「夢の隊商」
    • 14:30 - 14:50 : 開会の辞
        外務省代表
        カルマン・ミジェイ UNDP総裁補およびヨーロッパ・CIS局長
    • 14:50 - 15:10 : 基調講演
        武見 敬三 参議院議員・報告書作成顧問グループメンバー
    • 15:10 - 15:30 : 報告書発表
        ヨハネス・リン『中央アジア人間開発報告書』プロジェクト・リーダー
        および主幹
    • 15:30 - 16:10  :  パネル・ディスカッション
        コーディネーター:
      • 庄司 百合子 カザフスタン国連常駐調整官およびUNDP常駐代表
        パネリスト:
      • ジョセフ・B・アイケンバーガー アジア開発銀行副総裁
      • ヨハネス・リン『中央アジア人間開発報告書』プロジェクト・リーダーおよび主幹
      • デニス・デトレイ 世界銀行中央アジア国別担当局長
      • 角崎 利夫 国際開発高等教育機構専務理事
    • 16:10 - 16:30    質疑応答

12月6日(火)までに、Fax又はメールにて、住所・氏名・職業・連絡先をご記入の上、下記までお申し込みください。

申込先・問合せ: 『中央アジア人間開発報告書』発表記念シンポジウム事務局

第29回文化財の保存および修復に関する国際研究集会 東京文化財研究所 国際文化財保存修復協力センター

独立行政法人文化財研究所・東京文化財研究所では、平成18年1月24日(火)〜26日(木)にコロキウム「シルクロードの壁画が語る東西文化交流」、また、1月28日にシンポジウムを開催します。ユーラシア大陸のシルクロードを経た東西の文化交流を示す壁画を題材として、その美術史・歴史的な認識を共有するとともに、各地域の文化の融合によって生み出された壁画技法、材料、モチーフそして壁画保存の課題について、話し合うことを目的としています。

国際保存修復協力センターは、世界の文化財の保存・修復に関する研究協力、保存修復事業、専門家の養成、情報収集・活用などを実施しています。平成15年度からは西アジア諸国等の文化遺産保存修復協力事業を展開しており、アフガニスタン政府と共同で世界遺産バーミヤーン遺跡の保存修復を行ってきました。その過程では、遠く日本との結びつきを示す新たな壁画や石窟の発見がありました。これらバーミヤーンの壁画について、さらに広い視点から研究するために、当センターでは、中央アジアから日本に至るまでシルクロード沿いの様々な地域の壁画に関する研究を進めています。壁画の美術史的な研究からは、シルクロードを経て西洋と東洋の間で行われた文化交流を知ることができます。同時に、自然科学的な分析技術を用いて絵画材料や製作技法を解明することで、材料や技術の流通経路、時代が特定できます。それは、時に、美術史的な解釈と対立しつつも、人びとがどのように文化を伝えてきたのかを的確に示してくれます。

コロキウムでは、西アジアから日本まで広い地域における美術史、壁画の製作技術、高松塚古墳壁画を代表とする国内外の保存の事例や問題点について、ラウンドテーブル形式にて、発表および討論を予定しています。最終日には、壁画保存研究において世界に著名なイギリス・コートールドー美術学院のシャロン・カーター氏にご講演頂くことを予定しています。この壁画に関するコロキウムとシンポジウムを通して、東西の文化交流を示す貴重な文化遺産の保護について考える機会が得られることを願っています。

詳細については、ホームページをご参照ください。ご参加お待ちしています。


●シルクロードの壁画が語る東西文化交流 コロキウム
  • 平成18年1月24日(火)〜26日(木)
  • 国立オリンピック記念青少年総合センター(東京・代々木) 国際会議場
  • (専門家会議:200名程度)

●シルクロードの壁画が語る東西文化交流 シンポジウム
  • 平成18年1月28日(土)
  • 東京国立博物館(東京・上野) 講堂
  • (一般向け:400名程度)

●国際研究集会連絡先
  • 東京文化財研究所国際文化財保存修復協力センター
  • 〒110-8713 東京都台東区上野公園13-43
  • 電話:03-3823-4809
  • ファックス:03-3823-4867
  • URL: http://www.tobunken.go.jp/~kokusen/
  • E-mail: colloquium@tobunken.go.jp

平成17年度知的交流フェローシップ(派遣)募集案内

1.事業の目的と概要
日本と東欧諸国、及び日本とアフリカ諸国との知的対話・協力の促進に資するネットワークの構築および同地域におけるネットワーキングを担う次世代の人材育成を目的として、日本の若手を中心とする研究者等に対して同地域における調査・研究のためのフェローシップを供与します。
2.申請資格
  1. 日本の国・公・私立大学、研究機関等に籍を有する研究者(大学 院生を含む)、日本国内のNPO・NGOに所属する者、日本在住のジャーナリストのいずれか。*過去に国際交流基金のフェローシップを受給したことのある場合には、その受給期間終了後、申請する年の申請締切日までに3年を経過している者に限る。
  2. 派遣国において諸活動を行う上で必要な語学力を有する方
  3. 日本国籍を有する方、もしくは日本国に永住を許可されている方で日本に居住・活動基盤を有する方
  4. 20〜40歳代の方
3.調査・研究の内容
人文・社会科学分野において、現地調査・研究によって成果が期待できる課題についての調査・研究、共同研究等。ただし、以下(1)〜(3)のいずれかに含まれる課題での調査・研究とする。また、当該研究対象国・地域との国際相互理解を促進するという意識をもち、研究成果について、学会等に限らず、広く社会に還元する計画性を有することが望ましい。
  1. 今日の人類社会が抱える共通課題について解決の方向性を意識した研究
  2. 日本と東欧、日本とアフリカとの共通関心課題
  3. 当該国・地域についての地域研究の視点での新たな知見を獲得することが見込まれる研究

4.派遣対象国
東欧(CIS諸国含む)、アフリカ(北アフリカ諸国を除く)
※派遣対象国については詳細を下記ホームページをご確認ください。

5.調査研究期間
1ヶ月から3ヶ月間まで
6.出発時期
平成17年12月1日から平成18年3月31日までの間
7.フェローシップ内容
国際航空賃、滞在費等(基金規定に基づく)
8.申請書の提出締切
平成17年9月30日(月)国際交流基金必着(郵送のみ)
9.提出書類
  1. 申請書(国際交流基金ホームページでダウンロード可。)
  2. 研究計画書(A4版5枚以内)
  3. 航空賃見積書・フライトスケジュール表(コピー可)
  4. 推薦書(2通)
10.問い合わせ及び書類提出先:
独立行政法人国際交流基金 欧州中東アフリカ課 知的交流フェローシップ係
      〒107-6021東京都港区赤坂1丁目12番32号アーク森ビル21階
      TEL:03-5562-3521/FAX:03-5562-3497
*詳細は、国際交流基金ホームページをご覧下さい。


第4回井植記念「アジア太平洋研究賞」候補論文(博士論文)募集のお知らせ

「アジア太平洋フォーラム・淡路会議」(代表理事:井植敏・三洋電機株式会社代表取締役会長)では、アジア太平洋地域を研究フィールドとし、教育、文化、社会、経済等の人文・社会科学の分野で優れた博士論文を顕彰するため、平成13年に「アジア太平洋研究賞」を創設しました。現在、第4回受賞候補論文を次のとおり募集しています。
  1. 主催:アジア太平洋フォーラム・淡路会議
  2. 後援:朝日新聞社
  3. 対象:日本の大学院で学んだ日本人および留学生等で、平成14年3月以降に当該大学院博士課程を修了し(平成14年3月以降に単位取得退学し、その後博士の学位を取得している場合も可)、大学院の指導教員から推薦を受けた者。
  4. 論文のテーマ:アジア太平洋地域における「多文化共生社会」の実現に資する人文・社会科学領域の研究であること
  5. 応募書類
    1. 所定の推薦書(ホームページからダウンロード可)
    2. 添付書類(必須)
      • 博士論文 1部(日本語または英語表記に限る)
      • 論文要旨 1部(A4用紙1枚、様式任意)
      • 上記@、Aのデータ(ワードまたはPDF)を保存したフロッピーディスクまたはCD―ROM
  6. 推薦書提出期限:平成17年3月31日(木)(当日消印有効)
  7. 受賞者数および賞の内容
    1. 受賞者数:2名(日本人1名、海外から日本への留学生等1名)
    2. 賞の内容:正賞および副賞(100万円)
  8. 審査・選考結果の発表
    1. 受賞者の発表は、平成17年8月の予定です。
    2. 選考結果については、推薦者(指導教員)に文書で通知します。
  9. 提出先(問い合わせ先)
    〒650-0011神戸市中央区下山手通4-16-3(兵庫県民会館3階)
    「アジア太平洋フォーラム・淡路会議」事務局
【これまでの受賞者】
  • 第3回受賞者:
    • 中島岳志「現代インドにおけるヒンドウ−・ナショナリズム運動」
    • 玄大松「戦後韓日関係と領土問題―韓国における『独島問題』の言説とイメージ−」
  • 第3回[佳作]
    • 山本博之「英領北ボルネオ(サバ)における民族形成」
  • *第3回は特別に佳作として1名の方が受賞されました。

International Summer School in Central Asia

    The Kyrgyz-Turkish MANAS University cordially invites interested participants to take part in an unforgettable Central Asian cultural and educational experience during the summer of 2005.
  • July 13-31, 2005
  • Kyrgyz-Turkish MANAS University (Bishkek, Kyrgyzstan)
  • Application deadline: May 1, 2005
    The purpose of bringing people together for the 19 day event from different parts of the world is to offer participants an insightful and educational perspective of Kyrgyzstan people, culture, tradition, history, art, literature, geography, and political and economic institutions. Besides, its primary role is to promote the exchange of information and to communicate the knowledge and experiences of the Kyrgyz nation in various fields through seminars, conferences, and workshops during the whole period of the program.

    The summer school allows everyone the opportunity to pursue the themes that appeal most to them. For those who wish to learn more about the language, there would be Kyrgyz language lessons and historical introduction to the Turkic languages. For those whose passion is history and art, there are abundant examples to contemplate and explore. For the adventurer who adores natural beauty, there are many sights that will make you catch your breath. For the gastronome, a true banquet awaits you every meal time. For those who crave for discovery, there is a glorious country awaiting you right at your fingertips.

    For those interested in literature and the crafts, first-hand demonstrations and activities have been arranged. For those who love to travel, visits to the countryside will leave an indelible mark on your memory. Kyrgyzstan with its high culture is truly an amazing land and the Kyrgyz-Turkish MANAS University prides itself in extending you an invitation to drink from the fountain of civilization.

    Eligibility: participants for the International Summer School will be encouraged to be senior students, scholars, academics, professionals, and pensioners from 20 years to 75 years of their age from all parts of the world.

    For more information, please visit the International Summer School Website.

内陸アジア研究オンライン・データベース(ODIAS)公開のお知らせ

昨年12月、内陸アジア文字資料オンラインリソースの構築(ORIAS)プロジェクトの一環として作成された内陸アジア研究オンライン・データベース(ODIAS)が公開されました。

一般文献のデータベースであるODIAS-Bでは主に中国領中央アジア(新疆)に関する日本語、中国語、英語、ロシア語、ウイグル語などの著作や論文がオリジナルスクリプトで検索できるほか、データ送信も可能です。

写本のデータベースであるODIAS-Yでは、大英図書館、ルンド大学、ロシア科学アカデミー・サンクト・ペテルブルク支部などに所蔵されているチャガタイ語写本のデータが閲覧できます。どうぞご活用下さい。